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板宿の魅力をポスターで訴求!

「第1回ブラインドアワード」

 

 

■民間で賞金付きの公募展

 ときどき昼食で顔を出していた中華料理店「SAY★YAN」さんに置いたあったチラシを手に取ったのが「ブラインドアワード」との出会いだった。そのチラシに協賛店としてSAY★YANの名前も出ている。お店のママの話によると、「そうや、板宿にいかへん?」をテーマに、板宿の魅力をPRするためのポスター(B1サイズ)公募展が開催されるとかで、最優秀賞には賞金も出るらしい。場所は、板宿にあった工場跡を改装して画廊にしているとか。

 興味を惹かれた点が3つある。1つ目は、公ではなく、民間で賞金付きの公募展であること。2つ目は、元町でもなく、灘でもなく、新開地でもなく、さらに須磨でもなく、板宿であること。他の場所ほど明確なイメージが想いつかない板宿に焦点を当てている。3つ目は、工場跡地を利用した画廊であることだ。

 さらに付け加えると、今回の公募展を仕掛けた「studio a blind spot」のHPの使い勝手が恐ろしく悪い。アクセスしても、真っ黒な画面が出るだけ。誰もが間違えたのかと思うだろう。15秒ほどたつと、やがて右下の方にうっすらとグレーの点が見え始める。そこをクリックすると、やっと情報らしきものに出会える。コンセプトを読むと、最初の真っ暗な画面には、明確な意図があるのだが、それにしても、HPから謎掛けを楽しむ風変わりな人物のような気がしなくもない。

 

 

■廃墟のような侘しさを漂わす空間に展示

 それはともかく一度覗いてみようと思ったものの、出かけたのは、最終日の6月29日(土)だった(要望に応えるため、最終日を日曜まで延長)。 JR高取駅から徒歩10分ほどのところある画廊は、工場跡地の2階にあった。トタン屋根の天井は低いが、広い空間に24点のポスターが展示されていた。

 スタッフの女性に話を聞くと、この場所は駐車場として使われていて、それを改装したものだが、この空間が、廃墟のような侘しさを漂わしており、何とも味わい深い。現代アートの展示には似合いそうだ。

 さて肝心の作品だが、板宿の魅力をどう表現するのか。手法は千差万別。明らかにプロが制作したと思われるものから素人さんの作品では?と思われるものまで玉石混淆だが、逆にそれがおもしろい。今回は第1回目ということもあり、応募作品をすべて展示したとか。優秀作品賞は来場者の投票によって決まるので、私も選んで投票した。(2013.07.02)

板宿商店街を歩く

  帰りは、ポスターに描かれていた板宿商店街まで歩くことにした。板宿本通りは思ったより短いが、左右にも何本か商店街がのびており、公設市場も健在のようだ。「昔の賑わいは、それは大変なものだったらしいそうですよ」と女性スタッフが教えてくれたが、今でもそれなりに活気があるように見えた。

 今まで一度も関心を持たなかった板宿だが、この展覧会を通じて、「板宿」の2文字がしっかり刻まれたことは確かだ。

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