トタニスト
- dadada0
- 2014年5月3日
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2カ月前の日曜日の夜のことだ。読売系の「ほんわかテレビ」を見ていると、トタニストを名乗るカメラマンが登場してきた。彼が撮る対象は、錆びたトタン板であり、そこに限りない愛情を注ぐ。そして作品を見せながらトタンの色や錆び具合などを熱く語るのであった。 あれ、前日の土曜日、俺が高砂市内の堀川沿いで撮った写真こそ、まさにそれに当たるではないか。ということは俺もトタニストの資格ありかも知れない。さらに俺がカメラを向けているとき、隣に居合わせた中年の男性が、小さなスケッチブックを広げて何やら描き始めたではないか。どうやら同じものに興味を抱いていたようだ。 しかし人間とは様々なものに興味を抱くものだ。時には、打ち捨てられたような廃墟に美を見いだしたりする。錆びたトタンに、過去の記憶を呼び覚ます力があるのだろう。