昭和は遠くなりにけり?
過日、JR神戸駅近くにある立呑『神戸かくうち』に初めて訪れた。看板には、店名の下に「創業昭和元年」とある。明治元年とか大正元年なら「ほう、古いな」と思うだろうが、昭和元年になると古いのか新しいのか分からない。微妙なところである。昭和63年なら26年前のことだが、昭和元年となると90年近く前のことだ。
どうしてこうなるかといえば、ひとえに昭和という時代があまりに長かったからに他ならない。歴代1位の長さである。しかも昭和は、戦前、戦中、戦後でイメージもガラリと変わる。
ところがここ数年、昭和がレトロのイメージで語られ始め、その種の本も数多く出回るようになってきた。どうやら昭和も遠くになりつつあるようだ。