伝説のBar「ジャック・ナイフ」
この写真を見て、誰もこれがBarだとは思うまい。知る人ぞ知る伝説のBar「ジャック・ナイフ」。バスを改造したBarである。ジャック・ナイフも横浜に行ったら、必ず探し当てていくつもりのBarだった。見つけるのは困難を極めるに違いないと覚悟していたが、偶然にも、昼間、横浜トリエンナーレの会場巡りをしていたときに、偶然に発見した。ラッキー・カムカムである。
当然のように、夜更けて私は訪れた。バスの中だから歩けば、車体が揺れる。窓の外には明滅する波が映る。「こんなユニークなBarに訪れるのは初めてです」と語りかければ、マスターは「こんな馬鹿なことをするのは、私くらいなものでしょう」と笑う。私が名刺を渡すと、「名刺をもっていないので、これで」とコースターに名前、住所、電話番号を書いてくれた。人間臭くて、とてもいい人だった。