嗚呼、三上寛
昨夜、ジェームス・ブルースランドへ、三上寛と光玄のライブに出かけた。三上寛のライブは初めてだ。私の中では三上寛は、伝説の男である。思い起せば、大学時代、亡くなった友人が狭い下宿でギターを鳴らして三上寛の歌を絶叫していた。寺山修司の映画『田園に死す』に登場していた三上寛。藤圭子が『夢は夜ひらく』と歌えば、『ひらく夢などあるじゃなし』と返す三上寛。嗚呼、三上寛。ライブで歌い始めると、やはり三上寛であった。浪曲の血脈を受け継ぎ、社会から取り残された人間達の怨念を語り継ぐ、反近代・ダダ的歌手こそ三上寛だと再認識した次第。久々に魂が揺さぶられた夜だった。