脱力系掛け軸
ギャラリー301で開かれていた池口友理さんの作品展を見たのは3月27日である。
入口にあったのが、この作品。これって掛け軸のようなものか。掛け軸といえば、大家の日本画や墨絵などが厳かに描かれていて、自慢の床の間に飾られるを常とする。だが、近年、日本家屋から床の間が消えるに伴って、価格が下落下しているそうな。しかも贋作が多いのも掛け軸の世界の常である。
そんな古色騒然とした掛け軸の世界に、これはまた何と洒脱でポップな作品が登場した。脱力系ともいくべきか。さすが、池口友理さんである。この自由さ、軽さこそ、彼女の凄いところなのだ、と私は勝手に思っている。