ラブホ潜入
某日、ラブホテルに入った。おお。舟型ベッドじゃないか。揺れて揺られて、というやつか。部屋そのものが江戸時代の演出である。場所は大阪京橋のホテル富貴。
だが、残念な事に、私の隣に女性はいない。今回は、知り合いの米国カメラマンのリック・サンチェス氏の写真を見るためやってきた。しかし、なぜラブホで展示なのか。その理由は簡単だ。リック氏の撮影がここで行われたからだ。昭和レトロなホテルとして、よく利用されるそうだ。この写真には写っていないが、壁面に作品がずらりと展示されている。
彼はアリゾナ州のエルパソ出身であり、名前からしてメキシコ系なのだろう。彼の作品からは陰湿さはみじんも感じられず、ラテンアメリカ世界が放つ強烈な色彩が、エロを突き抜けたユーモアを感じさせるのだった。